無職転生 異世界行ったら本気だす 20<br><br>自分のやりたいこと
無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 20 (MFブックス)Amazon

理不尽な孫の手(著/文)シロタカ(イラスト)
〇あらすじ〇
ザノバとともにシーローン王国から、ラノア王国へ帰ってきたルーデウス。
打倒ヒトガミへの布石を打つ日々を送っていた。
そんなある日、魔法大学を卒業したクリフにミリス神聖国の祖父から手紙が届く。
ザノバの時と同じように、ヒトガミの罠と疑っていると、なんとルーデウスにも手紙が……!?
それは、ゼニスの実家であるラトレイア家からの呼び出しの便りだった!!
「はじめましてお祖母様、ルーデウス・グレイラットと申します、本日は――」
様々な思惑が入り乱れる中、ミリシオンへやってきたルーデウス達を待ち受けていたものとは!?

クリフが魔法大学で得たものについて振り返り、自身の道を見定める人生の重大な選択について丁寧に掘り下げられていて既刊の数々のクリフの物語が思い出され、クリフの考えにしみじみ共感する没入感があった。
あと、もルーデウスが言っている通り、エリナリーゼが良妻にしか映らない。

はネタバレを含む感想

魔法大学での得難い経験、自分のやりたいこと

ルーデウスに一緒にオルステッドコーポレーションの社員として協力してくれないか相談をもちかけられ、黙考しているクリフの考えを掘り下げていて深いお話だった。自分は天才だ!と自尊心高い状態で魔法大学に入学して数々の出会いと得難い経験で自身の考え方が変容していく過程は既刊でゆっくりと着実に描かれてきたなぁと思い返していた。悔しくもルーデウスの力を認めるところから始まってさ。エリナリーゼはクリフに自分自身で考え抜くことが大切であるとアドバイスしていて年の功を感じさせるものだった。また、クリフはノルンに、

「私は、この学校でいろんなことを学んだんです。それで、自分が何をできるようになったのか、知りたいんです。だから、決めるとしたら、卒業直前だと思います。」

p97

と言われ誰かに用意されたイスに座るのではなく、魔法大学で経験したことを生かして自身で道を決めて歩もうというクリフ先輩はかつての面影とはかけはなれて大人びていたように思う。大人になって現実に即した考えに根付くのではない、過去の自分の歩みを意味あるものにしようとする成長するクリフ先輩が描かれていて今までの巻数で語られてきた、エリスとの出会いから現在までのクリフ先輩談の数々が思い出されていく。

ノルンとアイシャの誕生日会

アイシャの表向きの笑顔。うん、表情を取り繕うのが得意なアイシャだ。ルーデウスが感づいているのは彼の視点で語られていて周知の事実だけど、他の人は気づいているんだろうか。誕生日会の日に家族以外の方からもらったプレゼントの量の差がノルンとアイシャで歴然としていることだ。アイシャの場合は専属メイドとしてノルンのように出会いが多い場所ではない閉鎖的な環境にいるからやむを得ないことだけど、こうも克明に視界に入ってしまうと意識してしまうのはしょうがないよね・・・
だからこそ最後で傭兵団からとびっきりのプレゼントを贈られて、プスッと笑ったアイシャは満面の笑みを浮かべていたんだろうと思う心温まる話だった。

ゼニスの母からの手紙

ゼニスが生存であることを遠方の国にいる母クリフに送って数年後帰ってきた手紙は短文で連れて帰ってほしい旨の内容だった。ゼニスの母は礼節と教義を重んじる方ということで大変手厳しいとノルンとアイシャが言っていて、本当に厳しいお方だと挿絵と言動と雰囲気で恐々ながら思う次第。
ゼニスをひきとり、ゼニスの意志関係なく殿方と結婚させて子を孕ませるクリフの狙い。ブチ切れて爽快に縁を切るルーデウス。クリフの考えは理解しがたいけど、話下手なだけで何か事象がありそうな感じだった。
事象を聞いたクリフは第三者の視点で的確なツッコミを入れていたのが印象的だった。
母クリフにとって、再会した娘を知らない男が面倒を見ているという視点。
こみいった事情を話し合うにはまだクリフとルーデウスで関わりが乏しかった。

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