電撃文庫・新文芸 哲学お気に入り戦記★★★★★ 烙印の紋章 Ⅺ あかつきの空を竜は翔ける 上 感想 2020年9月20日 1巻でオルバは復讐を果たすため『おれの命は、おれからあらゆるものを奪った、あらゆるもののためにある』だったが、11巻で命を含めたオルバのすべてを本人が以下のように心中で発したことに、11巻までの血みどろの道で見つけた答えがあるようで、深い印象をもたらした。...
電撃文庫・新文芸 ★★★★☆戦記杉原智則●3 烙印の紋章 Ⅹ 竜の雌伏を風は嘆いて 感想 2020年9月12日 内面で渦巻く情動の描写は読者に訴えるメッセージ性があって毎度の心の動きの描写は味わい深い。 憎悪の感情を膨れ上がらせこの手にかけてやりたい感情とワンシーンが脳裏をよぎり手にかけたくない相反する感情とのせめぎあいに苦悶するシーンは熱狂だった。...
電撃文庫・新文芸 哲学★★★★☆戦記杉原智則 烙印の紋章IX 征野に竜の慟哭吹きすさぶ 感想 2020年9月5日 皇子自らが先陣を切り一点突破を図る描写は熾烈だった。内乱なんてのは国力の弱体化であり他国が侵入する起因となってしまうけどもう、ひきかえせない。全うなオルバたちの叛逆が始まった『烙印の紋章』最終章の第三部幕明けである。...
電撃文庫・新文芸 哲学お気に入り戦記★★★★★ 烙印の紋章 Ⅷ 竜は獅子を喰らいて転生す 感想 2020年8月31日 鉄仮面越しに皇子ギル・メフィウスを見たのか。ビリーナ姫の「やっぱり・・・あなたは、嘘つきだ」の一言。そこからの一度葬った名を、死んだとされた皇子を再び顕現させるこの、胸の高鳴り。込み上げる熱が焦熱と化す。ビリーナは、驚喜と憤激の間で揺れ動くのだろうか。...
電撃文庫・新文芸 ★★★★☆戦記杉原智則●3 烙印の紋章 Ⅶ 愚者たちの挽歌よ、竜に届け 感想 2020年8月30日 西方戦線が終結して防備が薄くなってるところを計ったかのように攻め入ってくるメフィウス軍に対して、作戦立案から雌雄を決する戦線まで活躍したオルバは猛将のそれであった。密告をしてきた使者がビリーナだと知った時のオルバのどよめきにはどんな思いがあったことだろう。...
電撃文庫・新文芸 哲学★★★★☆戦記ヒーロー 烙印の紋章 Ⅵ いにしえの宮に竜はめざめる 感想 2020年8月30日 ギル・メフィウスという心に響く名から気づかされ、向き合い、這い上がり、エスメナに皇太子ギル・メフィウスはここにいると叫び心肝によびかける流れは本巻で一番印象に残っているところ。亡者兄ロアンの頭を踏みしめ、姉アリスの背中を蹴って駆けたという描写があるところがいい。...
電撃文庫・新文芸 哲学★★★★☆戦記陰の立役者 烙印の紋章 Ⅴ そして竜は荒野に降り立つ 感想 2020年8月29日 復讐のために苦難に耐えて、いざ目的を達成したことで剣闘士オルバでも、皇子ギル・メフィウスとしている必要がなくなり、タウーリアにシークとギリアムを連れて傭兵稼業を始めることになった本巻は、身分も舞台も関わってきた人物がごっそり変わろうと新天地でオルバが成り上がっていく面白い物語だった。...
電撃文庫・新文芸 哲学★★★★☆戦記ヒーロー 烙印の紋章 Ⅳ 竜よ、復讐の爪牙を振るえ 感想 2020年8月28日 Amazon BOOK☆WALKER 杉原 智則(著) ●3(イラスト)〇あらすじ〇兄の悲劇を知ったオルバは、その元凶である自軍の将軍・オーバリーへの復讐の念を新たにする。オルバが泣くのを目撃してしまったビリーナは接し方を思いあぐね、また帝都からは"皇太子ギル・メフィウス"の正体について疑念を持つイネーリが来訪する。ついに復讐へと動きはじめるオルバ。一方、ビリーナの故国・ガーベラへ隣国エンデの公子・エリック率いる軍勢が進発。開戦まで一刻を争う事態となっていた。オルバは"皇太...
電撃文庫・新文芸 哲学★★★★☆戦記杉原智則 烙印の紋章 Ⅲ 竜の翼に天は翳ろう 感想 2020年8月27日 自分が何者であるのか、何者になれるのか分からない。ないものねだりなんだよなぁ。今回は姫が決心して行動し、気骨をみせ、オルバも奇抜な作戦でアプター砦の死守を試みるという未来の夫婦が共同戦線しているようで2人にとって前進した物語だった。...
電撃文庫・新文芸 哲学お気に入り戦記★★★★★ 烙印の紋章 Ⅱ 陰謀の都を竜は駆ける 感想 2020年8月25日 剣闘士オルバであり、すり替わった皇子ギル・メフィウスでもある2つの顔をあわせもつ男。 命さえ自由ない奴隷の剣闘士の立場と、己の采配1つで組織を動かせる最上位の立場に立っている彼が抱える苦心はいかほどか。杉原先生の最新作叛逆せよ~もそうだけど周りからの棘、心配する声、慮る声をあびて自問するシーンは深く印象に残る。...